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【名前】 ブロックトーナメント 【分類】 バトルチップGP:トーナメント 【登場作品】 『バトルチップGP』 【クラス】 Cクラス 【参加料金】 1000ゼニー 【賞金】 4000ゼニー 【対戦人数】 6人 【決勝ナビ】 スカルマン 【詳細】 バトルチップGPに登場するトーナメントの一つ。 バトル会場はアメロッパの裏通り。 対戦相手 \ ナビ オペレーター ナビ オペレーター 一人目 ノーマルナビV2 トム 二人目 ウッドマン サロマ 三人目 ノーマルナビV3 ラリー 四人目 エレキマン エレキ 準決勝 ロール メイル → カラードマン マドイ ※メイルの場合 決勝戦 スカルマン ミユキ ブロックトーナメントは相手のデッキが防御を意識しているのが特徴。 故にブレイク効果を持つチップを持って行きたいが、無属性のものだとメットガードには防がれてしまうので注意。 新しいショップで買えるコールドパンチを使うか、HP10しかないのでフォレストボム系などでさっさと破壊してしまうのがいいだろう。 また、ガード系以外だと、全ツイカ効果のチップが多い傾向にある。 出来るだけHPの多いチップを意識して持って行くといいだろう。 5人目のロールは前列にリカバリー120を並べている。 本体の攻撃と合わせて毎ターン170回復されてしまうので麻痺攻撃やチップ破壊で対策しておこう。 メイルの場合はかわりにカラードマンが登場する。 防御チップはヒートバルーンとアクアバルーンを使ってくるので、こちらは無属性で攻めていこう。 決勝戦はスカルマン。 こちらのチップを1枚必ず破壊するウズシオを入れているので注意。 ウズシオは後列にあるので、後列追加攻撃で速やかに破壊を行おう。 得意なチップであるカースシールド3は強力なので、できれば頂いておこう。 【トーナメント一覧】 【Eクラス】 ビギナートーナメント ガッツトーナメント イヤシトーナメント 【Dクラス】 マッチトーナメント シズクトーナメント ワカバトーナメント デンチトーナメント 【Cクラス】 ブロックトーナメント ソッコウトーナメント ゼッペキトーナメント 【Bクラス】 ハナビトーナメント オガワトーナメント フタバトーナメント カミナリトーナメント 【Aクラス】 イーストトーナメント ウエストトーナメント 【Sクラス】 マスタートーナメント 【Xクラス】 シャドートーナメント 【Yクラス】 アシュラトーナメント 【Zクラス】 カオストーナメント
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少なくとも彼が自分の中で自覚している名前と、この狭い世界の中に存在する者達によって呼称される名称とには若干の違いがある。 自覚する名前を呼ばれなくなってからどれくらいの月日が経ったのか。それを数えるのを酷く面倒に思う。 けれど今まさに自分自身がしている”意味のない”行動と同じように、彼は一生懸命にそれを思い出してみた。そうだ、もう一年になる―― 「トリッガーよ」 トリッガー。ロックマン・トリッガー。そう呼ばれるのは懐かしい。けれどまだメモリが馴染みきっていないのか、それとももう自分という存在が決してロックマン・トリッガーに戻ることは出来ないのか。 微かな違和感に晒されるロック・ヴォルナット――それが彼の自覚する名前だ――は、手に持っていたトレイを片付けながら返事をした。 「何ですか、セラさん?」 振り返ると褐色の肌の少女が腕組みをして立っていた。緑色のツインテールがなんとも印象強い。 彼女の名前はマザー・セラ。ロック・ヴォルナット達が今こうして暮らしているヘブンの元守護者だ。 今は分け合ってもう一人のマザーであるユーナの端末を利用している。そのせいで初めは何度も呼び間違えそうになったものだ。 「私の疑問に答えよ。よいな?」 「は、はぁ」 この一年でロックは人の印象とは外見のタイプよりも寧ろ性格に依存するものだと学んだ。 その理由の一つは、本来陽気な表情を浮かべることの多いユーナの端末を使うセラが、相変わらずの取っつきにくさのプレッシャーを放っている事実であること。 「そなたは何故この地においてもそのような行いをするのだ?ここはヘブン。一切の苦しみなどない世界だというのに」 「ええっと、それは・・」 どう上手く説明したものかと面食らうロックの言葉に被せるように、もう一つの理由となる者が口を挟んできた。 この一年嫌というほど聞いた声だ。何しろこの広い世界の中で、真面なコミュニケーションが出来る存在は目の前にいるセラと彼女しかいない。聞き飽きるのも無理はない話だろう。 「甘いわよ、セラちゃん。それにそんな風に詰め寄ったら、答えられるものも答えられないじゃない。ね、トリッガー?あー・・ロック君の方がいいんだっけ?」 ショートの金髪を揺らす妙齢の女性の名はユーナ。少なくとも、ロックとセラは今現在の彼女をそう呼称している。 彼女の本当の名前はマチルダ・キャスケット。今はとある事情からマザー・ユーナがその肉体を借り受けているため、事実上彼女がユーナということになり、 そのユーナの元の肉体を使用しているのがもう一人のマザーであるセラ。事情を知らぬ者が聞けばややこしい話であるが、とにかく口を挟んできたのはユーナその人だった。 「いえ、お好きな方で呼んでもらって結構ですんで」 「お主の云うことは理解出来ん。トリッガー、そなたの行動もだ。このヘブンの地で、何故に食事などという生命活動に関わる行動をしなければならぬのだ?」 「ふー、全く。やっと最近笑うようになったと思ったら、そんなこともわからないままだったの?」 「わからぬから尋ねている」 予想通りのセラの反応に、ユーナは大袈裟に片手を上げた。やれやれなんて口で云っているけれど、その表情はどこか楽しげで、同時に何かを懐かしむような、ほんの少しの陰りがあった。 一体いつから持っていたのだろう。もしかしたらずっと片手に持っていたのに、ロックが気付かないだけだったのかもしれない。 さっきロックが下げたばかりのものと同じトレイを片付けるユーナは、一つロックに目配せをしながら続けた。 「確かにあなたの云うとおり、このヘブンにおいて食事っていう行動はしなくていいものかもしれない。それこそ食べなくても、眠らなくても、いつでも、いつまでも望む快楽を追求することが出来る世界だわ。 でもねセラ。マスターが望んだものは何だったか覚えてる?ヘブンのような満たされた世界じゃない。不完全な世界だからこそ、そこで燃える命が美しく見えるのよ」 「それとヘブンでの食事にどのような関係が」 「後はロック君の口から説明してもらいましょうね。さ、ロック君」 「えっ、僕がですか?」 抗議をするがユーナは取り合わない。そんなことはここ暫くの時間で散々思い知ったことだった。 マスターの意思を継ぐのはあなただからよ。そんな風に云われると、これ以上抗議することも出来ない。 「その・・確かに食べる必要はないし、眠る必要はないのかもしれません。でもそんなことを続けていたら、きっと僕は自分が生きてるってことを忘れてしまいそうだから。 ヘブンにいても地球に暮らす人々と同じ時間を歩んでるんだってことを実感したいから・・です」 ヘブンでの食事は正直な話、地球でのそれと比べると何となく物足りない。空腹にならないことが決め手なのかもしれないが、 元々ヘブンにおける食事とは嗜好品の一種でしかなく、生き残ったシステムが用意してくれる食事もバリエーションが少なく、味もお世辞にも地球のそれより上回っているとは云えなかった。 それでもロックが毎日食事をし、睡眠を取り、地球での生活と同じようにこの一年を過ごしてきたのは、もちろんマスターの意思を継ぎ、それに同調したということもあるだろう。 しかしそれ以上にロックの根底に根ざしているのは、地球に待つ人々を思う気持ちだった。あの星に住む皆と同じ時間に食事をして、同じ時間に眠り、同じ時間に起きたら、 遠く離れていても一緒に生活をしているような、そんな気分になれる。 「生きることの実感・・か」 「そうだ。良かったらセラちゃんも一度食べてみたらいいじゃない。お腹が空かないのがちょっと残念だけど、案外はまるかもよ?」 「・・少し考えてみることにしよう」 ぽんぽんと肩を叩いてくるユーナに、セラは苦笑混じりにそう答えてお茶を濁す。最近セラはこうしてよく笑う。 そのほとんどがユーナに対する苦笑だとか、呆れを含んだ笑みばかりだけれど、ロックの・・特にトリッガーとしての記憶に残る彼女と比較すると驚く程の変化だ。 結局セラはしつこくまとわりついてくるユーナを鬱陶しげに払うと、すたすたとどこかへ行ってしまった。 セラはいつもあんな感じだ。どこで何をしているのかロックには皆目見当も付かないが、彼女はいつでも忙しそうにしている。古き神々・・という奴だろうか。 「あらあら。ごめんねー、ロック君。セラちゃんも悪気はないんだけど」 「いえ。セラさんの云うこともわかりますから」 「本当、トリッガーにしろロック君にしろ、相手を立てるのが上手いんだから。それじゃま、私はまだ調べることとかあるから、また夕食の席でね」 「はい。また後で」 云いたいことだけを云いきって、ユーナは去っていく。外見上はロックよりもずっと年上の女性なのに、中身がユーナなせいでまるで同年代と話しているみたいだ。 それでいてしっかりと肉体的には大人の女性なものだから、ふとした瞬間にドキリともさせられるのも困りものだ。 無論それに気が付いているユーナがロックをからかう為に仕掛けてくることなのだが、生憎マチルダ・キャスケットの肉体が相手ではガッツポーズを決めるだけの余裕もない。 「まぁ、退屈しないことは救いだと思うけど」 そう独りごちるロックは居住区の一室から出ると、七色のゲートを通って中央に位置する島へと渡った。 かつてロックマン・トリッガーとしての自分が頻繁に出入りしていた場所。そして最後の人類であるマスターが永いときを過ごした場所。 この一年間、ロックが毎日のように足を運んでいる場所だった。 ――人類再生プログラム。かつて存在していた人類が、いつの日か地球の環境が回復した際、復活する為に用意されたシステムの名称だ。 現在地球に住む人々――今は『デコイ』と呼ばれている――は旧人類が自らの眠る間、地球に住まわせておく為に創り出した人工の存在だ。 その存在理由は地球環境の浄化状況を逐一確認する為のものなのか、それとも自らが眠る一瞬でさえ、地球の王たる存在が人間でなければならないという旧人類の傲慢さ故のものだったのか。 それはロック・ヴォルナットにはわからない。トリッガーならその詳細な意味を知っていたのかもしれない。それでもトリッガーとしての記憶を取り戻しきってはいないロックには、未だもってあずかり知らぬものだった。 ヘブンに残された最後の人類・マスターと呼ばれる者がデコイ達に興味を持ち始めたのはいつの頃からだっただろう。やはりその始まりの瞬間を思い出すことは出来ない。 けれどマスターがデコイ達の姿を楽しそうに見詰める時、トリッガーとしての自分は常に傍にいたことは覚えている。懐かしむような、それでいて羨むような。楽しげで、しかし悲しげな瞳をしていたことも覚えている。 一体どれくらいの時間をそうして過ごしただろう。本当に必要な記憶だけをバックアックしていた為か、トリッガーとして思い出すことの出来る記憶はマスターと共に過ごした時間が殆どだ。 とにかく長い時間だったように思う。恐らく、ロックとして行きた時間と同じかそれ以上の時を、マスターと共にデコイ達を見て過ごした。 人が悩む時間としては長すぎたくらいだっただろう。けれど今考えれば、マスターはデコイ達を観察し始めたその時から決心していたように思う。 マスターの願いを聞き届け、トリッガーとしてのロックは彼を連れて地上へと降りた。ヘブンを離れては生きてはいけない身体だと知っていたのに、下界へと降りたマスターの顔は満足げだった。 システムを破壊して欲しいと頼まれたのはその時の事だ。旧人類の傲慢さ、愚かしさ。完全無欠とまでいわれたヘブンでは決して手に入れることの出来ない、デコイ達にとっての当たり前の幸せ。 マスターにはそれがとても眩しいもののように思えたのだろう。結局トリッガーとしてのロックはシステムの破壊を阻止する為に立ちはだかったセラとの闘いで瀕死の重傷を負い、 積み重ねられた記憶と引き替えに肉体のリセットを行い、ロック・ヴォルナットとして生きることになったのだが。 赤ん坊にまで戻されたトリッガーはデコイに拾われ、デコイとして育てられた。 そしてつい二年ちょっと前まで、自分はロック・ヴォルナットでしかないと何の疑問も持たずに育ってきた。カトルオックス島でロックマン・ジュノと名乗る者と出逢うまでは。 しかし、とロックは思う。トリッガーとしての記憶、ロックとしての記憶を統合した今だからこそ理解することが出来る。マスターの考えが。マスターが何故システムの破壊を願ったのか。 もちろんトリッガーとしてもマスターの考えは理解しているつもりだった。しかし、今思えば実感していたかと云われれば嘘になる。マスターがそう云うから、マスターがそう願うから。そんな気持ちが心の奥底にあったのだ。 ロックとしての自分は違う。一年前の闘いでセラが人類再生プログラムを始動させようとした時。ユーナによって記憶の再構成を行われた時。ロックの気持ちは最初から決まっていた。 マスターの願いだから。かつての自分がその為に動いていたから。それもあるだろう。しかしそれ以上にロックとしての自分は確固たる思いでセラと対峙した。デコイ達を滅亡させるなんて、間違っている。 いやもしかしたらデコイそのものの為でも、旧人類に対する諦めでもなかったのかもしれない。ただ単にロックは大切な人々を失いたくなかっただけだった。 赤ん坊のロックを拾い、育ててくれた人。子供の頃からずっと一緒に育った子。何度も何度も小競り合いを繰り返している内に、腐れ縁のようになってしまった空族と、その家族。旅の中で出逢った人々。 全世界の人々の為なんて、そんな大規模なことを考えられるだけの力は単なるディグアウターに過ぎないロック・ヴォルナットにはなかったのかもしれない。 けれど身近な世界の為だからこそ、ロックは闘うことが出来たのだ。トリッガーとしては勝つことが出来なかった、マザー・セラを相手に。 最もその闘いが原因で地球へ帰る術を失ったロックは、セラとユーナと三人でヘブンに残る羽目になってしまったのだが。 「さて、と」 手慣れた手つきでロックはかつてマスターが使用していたシステムを起動した。一年前に通った時は壊れていて動かなかったものだが、半年かけてようやく修理して使えるようにしたのだ。 完全無欠と呼ばれるヘブンでの生活は、はっきりいって退屈だ。もちろんユーナと接していれば退屈な時間などないのだが、それにも限界がある。 毎日食事をしたり、睡眠を取ったり、ディグアウターとしての勘を失わない為の運動も続けているが、退屈なものは退屈だ。 そんなロックがこの半年間、唯一趣味と呼べるようになったものがこれだった。マスターの使っていた部屋に残されたシステムを使い、地球を観察することだ。 上手く操作すれば地球を遠目に見るだけでなく、地表のズームも、人間一人一人の表情がわかるくらいまで接近することが出来るのもわかってはいるのだが、 残念ながら操作方法がわからない。トリッガーとしての記憶にも操作方法は残されていないから、きっとマスターが個人的に構築したシステムなのだろう。 瑠璃色の地球は美しかった。セラに云わせれば毎日代わり映えのない惑星を見詰め続けて何が楽しいのかわからない、ということだが、ロックには充分過ぎるほどの退屈しのぎだ。 始めは確かに代わり映えしないように思えた地球だが、最近ではちょっとした変化にも気が付くようになってきている。今日はあの島は曇りだな、とか、あの大陸はかつて冒険したあの場所だ、とか。 そこに息づく人々と同じ時を過ごしているみたいで、何だか嬉しくなってくるのだ。それがたまらなく楽しくて、ロックは毎日地球を見ている。 ――本当はあの星から飛び出して、こっちに向かってくるものが見える日が来るのを待ち望んでいるのだけれど。 「はぁ・・・」 それを意識するとなんだか溜息が出てくる。折角心の隅に追いやっていたものが戻ってきてしまった。最近は一週間に一度くらいの頻度でこういうことになる。 とはいえ発散する方法もないので、努めて普通の生活をする他に道はない。そうしている間に、このとっかかりがまた心の隅に移動するのを待つのだ。 今日とて同じことだ。ただひたすら時間が過ぎるのを待って、心が軽くなるのを待つしかない。今日とて同じことだ。 しかし、今日はこの半年間一度も経験したことのない事柄が起きた。突然鼓膜を震わせた警告音に、思わず身体がビクンと跳ねる。 次々に鳴り響くアラーム。さっきまで地球が映し出されていたスクリーンを埋め尽くす異常報告の文字列。口々に状況を報告する電子音声が、頭の中をぐちゃぐちゃと掻き回す。 「何だ・・!?」 予想だにしなかった事態にロックは思わず声を上げた。だがトリッガーとしての記憶がそうさせるのか、身体は勝手にキーボードを叩いて状況把握に勤しんでいた。 一年前の闘いで様々な場所にシステムの不備が発生してしまっているせいで細かな状況まではわからない。そのくせ警告音や情報に不備のあるメッセージばかりが表出するので最悪だ。 とにかく一等粛正官の権限を行使してそれらを黙らせたロックは、それらの警告が指し示す場所を特定することに成功した。 「シャトルベイに問題?くそっ、出動するリーバードの数がとんでもないことに・・!」 問題解決の為に差し向けられたリーバードの数はとんでもない数値を示していた。システムの不備が原因なのか、それとも発生しか問題が原因なのか。 とにかくこのままでは大変なことになる。ディフェンスエリアのリーバードが総出動するような状況になれば、最悪はこの居住区にまでリーバードが溢れかえってしまう。 「ユーナさんは相変わらずマザー認定されないし、セラさんは本調子じゃない。ここからの操作は受け付けないし・・。やっぱり直接行って原因を取り除くしかないか」 どちらにせよここからシャトルベイの詳細な状況が確認出来ない以上、直接出向く他はない。 すぐに決意したロックはマスタールームを飛び出した。ゲートを幾つか超え、いつも使っている居住区の一室に飛び込むようにして入る。 そしてずっとしまったままにしていたアーマーを身に着けた。ゆうに一年ぶりのアーマーだが、身に着けた瞬間にブランクなどすぐに忘れた。 シャトルベイに向かう。本当なら居住区から直通でシャトルベイに移動するエレベータがあるが、生憎とディフレクターをシステムの復旧の足しにしたので今は動かない。 やはりディフェンスエリアを抜けるしか方法はないだろう。ロックは気を引き締め、バスターの奥でギュッと拳を握り締めた。 「Mission Start!」 鳴らない通信機の代わりに、ロックは初めてその言葉を口にした。 後編へ
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ロックマン10をプレイしている(する予定の)環境は?コメント ロックマン9と10、移植して欲しいハードは?コメント ロックマン9と10と一緒にハードに移植して欲しいゲームタイトルは?コメント ロックマン10をプレイしている(する予定の)環境は? 選択肢 投票 Wii (131) PS3 (96) XBOX360 (48) 2つ以上の環境 (2) 未定 (6) 予定なし (2) コメント 前作の9に比べてさらにパワーアップしていて、やりこみ要素が充実で面白い -- マスター (2010-03-13 23 20 12) 9より初見殺しやトゲが減っていて良かった。 -- 名無しさん (2010-10-18 18 04 38) 面白いけど特殊がクセありすぎ。正しい使用法以外ではバスター程度とか -- 名無しさん (2013-10-30 15 54 55) 9よりはマシだが、11出すなら9はPS2のグラフィックで10はPS3のグラフィックで制作して欲しかった。 -- 名無しさん (2018-09-15 02 20 52) 名前 コメント ロックマン9と10、移植して欲しいハードは? 順位 選択肢 得票数 得票率 投票 1 PSP(PSP go) 42 (43%) 2 DSシリーズ 28 (29%) 3 DSiウェア 8 (8%) 4 ニンテンドー3DS 7 (7%) 5 PC 4 (4%) 7 iPhone(iPodTouch) 2 (2%) 6 PS4 2 (2%) 8 携帯電話 2 (2%) 9 Android端末 1 (1%) 10 PS1(ゲームアーカイブス) 1 (1%) 11 リメイク希望 1 (1%) 12 スマートフォン 0 (0%) その他 投票総数 98 コメント 9は12月1日からDoCoMo向けに配信開始されました -- 名無しさん (2010-12-02 21 06 54) 9と10は8と11の間のグラフィックで作り直して欲しい。(8<9<10<11) -- 名無しさん (2018-09-15 02 18 09) 名前 コメント ロックマン9と10と一緒にハードに移植して欲しいゲームタイトルは? 順位 選択肢 得票数 得票率 投票 1 ロックマン フォルテ 2 (13%) 2 ロックマン7 宿命の対決! 2 (13%) 3 スーパーアドベンチャーロックマン 1 (6%) 4 ロックマン バトル チェイス 1 (6%) 5 ロックマン パワーバトルファイターズ 1 (6%) 6 ロックマン2 Dr.ワイリーの謎 1 (6%) 7 ロックマン3 Dr.ワイリーの最期!? 1 (6%) 8 ロックマン4 新たなる野望!! 1 (6%) 9 ロックマン5 ブルースの謎!? 1 (6%) 10 ロックマン6 史上最大の戦い!! 1 (6%) 11 ロックマン8 メタルヒーローズ 1 (6%) 12 ロックマンズサッカー 1 (6%) 13 ロックマンメガワールド 1 (6%) 14 ロックマン(初代) 1 (6%) その他 投票総数 16 コメント 名前 コメント
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チェック(チェック) 魔法カード・速攻 自分フィールド上に鳥獣族モンスターが表側表示で存在する時のみ、発動できる。フィールド上に表側表示で存在するモンスター1体を選択する。そのモンスターの元々の攻撃力はエンドフェイズまで半分になる。 関連カード チェスバード
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計測はゲームスタートからワイリー撃破後、 土下座音楽停止まで 記録 日付 配信者名 備考 00 00 年月日 配信者
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「俺のスピードについてこれるわけない!」 【名前】 クイックマン 【読み方】 くいっくまん 【分類】 ネットナビ 【オペレーター】 速見ダイスケ 【属性】 無属性 【所属】 ゴスペル 【登場作品】 『2』『トランスミッション』『バトルチップGP』 【基本装備】 クイックブーメラン 【ナビチップ】 クイックマン(チップ) 【関連チップ】 Q.ブーメラン 【アニメ版CV】 茂木優 【詳細】 自然を愛する青年、速見ダイスケが所有するネットナビ。 元ネタは本家『ロックマン2』に登場する同名のロボット。 デザインの変更点はほとんどなく、頭身が伸びて腰のベルトとアームガードが追加された程度。 後述するが、エグゼシリーズで序盤のトラウマメーカーとして立ちはだかるのもまた本家と同様である。 【ロックマンエグゼ2】 所属する組織のゴスペルの協力を得ておくデンダムを爆破し、デンサンシティを水没させようと企んだ。 それを阻止しようとするロックマンとの戦いの末に敗れるが、クイックマンそのものが最後の起爆プログラムであり、デリートされれば自動的に爆弾の起爆スイッチが入るように仕掛けを施し、満足して自爆しようとする。 しかし、爆弾はすでに解体されており、クイックマンも爆破寸前にブルースに切り裂かれデリートされた。 終盤でバックアッププログラムにより復活し、再びロックマンの前に立ちふさがる。 【戦闘】 序盤ボスでありながら、(特にV3は)『2』屈指の強敵。 戦闘においては圧倒的なスピードを持ち味とし、敵エリア内を残像が発生するほどの高速で動き回る。 また、何の行動も取っていない立ち状態では両腕のアームガードを高速で振り回すことであらゆる攻撃を無効化する。 射撃やソードはわかるが、爆風やプリズムの反射はどうやっていなしているのか…プリズムコンボすら超高速で捌く姿は必見 そのため、攻撃を当てられるタイミングは高速移動中か攻撃を行っている最中に限られる。 基本的には攻撃前後の隙を狙い打つことになるが、ヒートスタイルのチャージショットのように攻撃時間が長いものを置いておくと勝手に当たってくれることがある。 バランスブレイカーが多数ある『2』でもこのタイミングで使えるものは流石にないので、真剣勝負をせざるを得ない。 まだまだ物語序盤でロックマンのHPも低く、強力なバトルチップも碌に揃っていない状態での戦闘になる為、非常に手ごわい相手。 亡霊ナビの出現・徘徊場所はコトブキエリア。攻撃可能タイミングが限定されるというシナリオで戦った際の特徴も勿論そのまま。 次のシナリオで不用意に徘徊させて不意のエンカウントでデリートされたロックマンが多数居るようで、上記の強さも含めてネット上では本作のトラウマボスとして有名。 しかも出現する位置(マス)は、袋小路の一番奥というよりも、やや寄り道気味な場所の行き止まり少し手前。 「この位置にはいないだろう」といった場所でいきなり出てくるのも、厄介さに拍車がかかっている。 本人の強さに反してナビチップは火力が物足りず、チップコードも使いにくいQで正直微妙。 終盤にマンションの電脳でもエアーマン、カットマンとともに復活し、ロックマンの前に立ちはだかる。 強さはV1のままなので、強化されたロックマンの敵ではないだろう。 クイックブーメラン 高速移動の後にブーメランを投げつけて攻撃する。 「ブーメラン」の名の通りに往復するため、一度避けても帰りのブーメランに当たらないよう注意。 HPが50%以下になるとブーメランを2回連続で投げてくるようになり、順次列を合わせて来るため2連続で回避する必要がある。 V3では最初からブーメランを2回投げるパターンが混ざり、さらにブーメランを斜めに飛ばすパターンが追加される。 これはエアホッケー系のようにエリアの端で反射する軌道を描き、クイックマンから見て偶数マス前が安置。 Vソード V2以降がHP50%以下になると使用。 クイックブーメランを投げた後に突進し、額のブーメランでワイドソードのような斬撃を繰り出してくる。 こちらにはソード性能があるため、シラハドリが有効。 【ロックマンエグゼ トランスミッション】 ワクチンを騙ったゼロウイルスによって暴走し、銀行のコンピュータをジャックして、銀行の中に居たメイルら客や行員を閉じ込めてしまう。 解除に駆けつけたロックマンに撃破されるがデリートはされてはおらず、ダイスケと思われる人物からの命令でプラグアウトした。 ちなみに「トランスミッション」の時系列は『1』と『2』の間なのだが、発売されたのは『2』の方が先。 『2』での対面時のやり取りはどう見ても初対面のものであるため、若干違和感が出てしまう (一応クイックマン側は、「ゼロウイルスによって暴走していたため、ロックマンの事を覚えていなかった」とすると説明がつく)。 『2』と変わらず、動いていない状態で攻撃を加えても無効化されてしまうが、行動がワンパターンなため、あちら比べると楽に感じる。 むしろステージの方が難しい… 登場ムービーが格好良く、なかなかに人気がある。 関連項目 「エグゼ2」シナリオボス エアーマン→クイックマン→カットマン→シャドーマン→ナイトマン→マグネットマン→フリーズマン
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ロックマン・モデルa ロックマン・モデルa 解説出し方 武装バスターショット 特殊能力アクションスライディング 壁蹴り 特性背が低い 水中で足が速い ページタイトル「ロックマン・モデルa」では「ロックマン・モデルA」と同一のタイトルと認識されてしまうため、 ページタイトルを「ロックマン・モデルa」としました。(「a」は全角) 解説 属性 無 モデルAの能力で謎のモデル、モデルaにトランスオンした状態。 その姿やスライディングの存在がファミコン時代の本家ロックマンを彷彿とさせる。 前作のロックマン・モデルOXとは違い完全にネタキャラである 要はミニゲーム「ロックマンa(アンティーク)」の自機を 本編中でも使うことが出来るというオマケ要素である。 ちなみに、メニュー画面右側の顔表示はモデルAと同じ。 小さいモデルA=小文字のaと掛けているとも取れる。 また、モデルaの状態では被ダメ時の音がピコピコ音(ミニゲーム中と同じ)になる。 壁けり足音やライフが0になった時も同様。 出し方 コンディションボーナスで8体のボス全の金銀銅のメダル、計24枚を集める。(クリアの必要は無い) 新しくデータを作りモデルA入手まで進める。 アイテムA欄を見ると「モデルa」があるので、それを使用。 以後、変身リングとメニューから使用可能に。タッチパネルには表示されない。 メダルの取得やモデルaの有無は主人公の男女や難易度を問わない。 ビギナーで出し、マニアで使うこともできる。 (要は全てのメダルを集めたセーブデータが一つでもあれば良い) 武装 バスターショット ダメージ1(ボス戦で1/2されても0にはならない) メイン・サブどちらでも発射可能。画面内に3発まで。ずらし押しで連射可能。 一撃で倒せる敵を貫通し、壁などの地形を一部を除き無視する。 グレイ、アッシュの間に性能差はない。 特殊能力 アクション スライディング ダッシュの代わりにスライディングを使用する。 十字キーのコマンドダッシュかLボタン(デフォルト時)。 本家シリーズのように↓+ジャンプでは出せないので注意。 テスラット同様、Re/Huでしゃがみ移動する狭い通路を通れる。 バスターを連射してから使えばテスラット@トランスが無いと通れない場所も通れる事がある。 当然だが、ダッシュジャンプは出来ない。 壁蹴り 空中で壁に向かって十字キーを入れながらジャンプボタン。 壁を蹴って上るには問題無いが、壁ずり落ちは出来ない。 特性 グレイよりもアッシュの方が梯子を登る速度が速く、被弾時のノックバックが大きい 背が低い モデルaは高い弾道の弾なんてなんともない。 ガレオンの玉は避けれるし、カノンウォーカーなんて足元に潜り込めてしまう。 ついでにスライディング中は更に低くなり、しゃがみと同じになる。 他のロックマン系変身時にダッシュでくぐる攻撃は突っ立ってるだけでも回避可能なものが多い。 クロノフォスのカーニバルや阿吽の爆弾を楽に避けられたりして意外と便利 水中で足が速い 本家ロックと同じく水の抵抗なんてなんともない。 水中専用のモデルLやクロノフォスを上回るスピード。 でも地上では遅い。
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公式サイト:http //www.capcom.co.jp/rockman/zero/ 小売り向け商品解説 ■シリーズ4作を完全収録 ●ロックマン ゼロ (2002年4月26日発売) シエルによって目覚めたゼロは、ネオ・アルカディア軍との戦いに身を投じる。 立ちふさがる四天王とネオ・アルカディアの支配者、コピーエックスを倒せ! ●ロックマン ゼロ2 (2003年5月2日発売) レジスタンスの司令官エルピスは、ネオ・アルカディアとの戦闘に破れてしまう。 力を求め、ダークエルフを利用しようとするエルピスだが・・・。エルピスの暴走を止めろ! ●ロックマン ゼロ3(2004年4月23日発売) 平原に落下した宇宙船。調査に向かったゼロはオメガというレプリロイドに遭遇する。 一方、ネオ・アルカディアにはバイルという支配者が現れていた。新たな敵に立ち向かえ! ●ロックマン ゼロ4(2005年4月21日発売) 狂気の科学者バイルは、自然の回復し始めた「エリア・ゼロ」を破壊するため、 宇宙要塞ラグナロクを始動させる。バイルの野望を阻止し、世界を救え! ■「シナリオ」と「コレクション」、2つのモードにロックマン ゼロの軌跡を完全収録 ●イージーシナリオモードでストーリーを体感 ロックマン ゼロのステージを全て収録。伝説の本格アクションゲームが今ここによみがえります。 「ゼロ」から「ゼロ4」を順番にプレイすることができる。武器や特殊システムも完全再現しています。 ●コレクションモードでゼロの世界を感じろ キャラクターカードコレクション:おなじみのヒーロー、ライバルや希少なキャラクターまで幅広く収録。 解説もついているので、集めればキャラクター事典にもなります。 かべがみリストコレクション:多数のイメージイラストや設定イラストを壁紙にして収録。 全て集めれば、ロックマンゼロの世界を深く楽しめます。 ニュースとか 攻略本は発売するかどうか問い合わせてみた 平素はカプコン製品をご愛顧賜り、誠にありがとうございます。 カプコンお客様相談室 家庭用ゲームサポートです。 お問い合わせをいただきました 「ロックマン ゼロ コレクション」のガイドブックを発売する予定は、 現在のところございません。 せっかくお問い合わせいただきましたが、なにとぞご了承ください。 なお、ステージ攻略などの情報についてお知りになりたいという場合は、 本ソフトのゲーム内容はGBA版「ロックマン ゼロ」シリーズと 基本的に同一のため、GBA版の攻略本を代用していただくことも可能です。 GBA版の攻略本は下記が発売されておりますので、よろしければ ご参照ください。 ■ロックマンゼロ 必勝攻略法 価格:900円(税別)、出版社:双葉社 ■ロックマンゼロ 公式ガイドブック 価格:1,000円(税別)、出版社:エンターブレイン ■ロックマンゼロ2 必勝攻略法 価格:900円(税別)、出版社:双葉社 ■ロックマンゼロ2 公式ガイドブック 価格:1,000円(税別)、出版社:エンターブレイン ■ロックマンゼロ3 攻略本-S級ハンターへの軌跡- 価格:952円(税別)、出版社:カプコン ■ロックマンゼロ3 必勝攻略法 価格:950円(税別)、出版社:双葉社 ■ロックマンゼロ4 必勝攻略法 価格:1,200円(税別)、出版社:双葉社 ■ロックマンゼロ4 オフィシャルコンプリートガイド 価格:1,048円(税別)、出版社:カプコン なお、上記書籍の詳細や購入に関しましては、各出版社へ お問い合わせくださいますようお願いいたします。 以上、お問い合わせありがとうございました。 今後ともカプコンをよろしくお願いいたします。 ======================================================= カプコンお客様相談室 家庭用ゲームサポート GAME Watch - 2010年1月15日 http //game.watch.impress.co.jp/docs/news/20100115_342668.html iNSIDE - 2010年1月15日 http //www.inside-games.jp/article/2010/01/15/39872.html Gpara.com - 2010年1月15日 http //www.gpara.com/article/cms_show.php?c_id=18050 c_num=14 GameSpot Japan - 2010年1月15日 http //japan.gamespot.com/news/story/0,3800076565,20406766,00.htm 4Gamer.net - 2010年1月14日 http //www.4gamer.net/games/104/G010417/20100115041/
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103 :Irregular`s Elegy:2006/11/18(土) 00 18 44.23 ID pomc27Au0 頭を撫でられる感触。 自分を見下ろし、笑顔を送ってくれたのは誰だったか。 ――誰かの意見など、気にするな。君には、君の意思があるだろう。 エックスに戦闘を教授し、それ以上の物も教えた女性。 ――君はその甘さによってB級だが……私はそんな君の甘さは嫌いでは無いよ。 ハンターからの命令。 少年の心は、人間とレプリロイドとの間で揺れる。 「嫌だよぉ……痛い事しないでぇ。……やだぁ……痛いの、やだぁ……」 目の前で泣く少女。 自分は何故、戦うのか――エックスは思い出す。 このような少女達を救うのでは無かったのか、このような戦乱から世界を解き放つのでは無かったのか。 「本部の意思も、他の誰かの意思も関係ない……」 少年の黒瞳に、決意が炎をあげて宿る。 自分の隊長、大切な仲間、出会った少女達の言葉が思い起こされた。 「正しいか、おかしいなんて――自分で決めるものだ……!」 伝説のレプリロイドと呼ばれた、少年が立ち上がる。 何を自分は成せば良いのかを再確認し、そして戦う相手を見極めようとした。 107 :Irregular`s Elegy:2006/11/18(土) 00 21 52.62 ID pomc27Au0 「な、何でもしますからぁ……。ふ、服も脱ぎますからぁ……やだよぉ……」 少なくとも―― 「…………ふえ?」 エックスは彼女を敵だとは思わなかった。 破壊されたカウンターをまたぎ、大量のグラスが入れてある棚から白いタオルを取り出す。 泣きじゃくる少女に近づき、滂沱と流れる涙に濡れた顔を、優しく拭いてやった。 「大丈夫? これ、使って」 〝過去〟が自分がしてくれたように、髪を布袋に収める頭を撫で、タオルを手渡した。 握らされた布と、少年の顔を見比べ、アルマージは困惑する。 そして、少年の言わんとしている事を、自分の足元に出来た水溜りを見て理解した。 「見ないよ。安心して」 赤面をタオルで隠す少女に、青い背中を向け、エックスは諭すように言った。 おどおどとアルマージが布を剥がし、不審の目で少年の背を見つめた。 少女の唇が、この行為に対しての説明を尋ねようと喘ぐ。 「もう、行くね。……出来れば、もう任務なんて止めて欲しいな」 だが、背を向けたままのエックスの言葉によって、それは叶わなかった。 それじゃ、とエックスは窓に向かい、下に広がる車道に向けて身を投げる。 答えが得られなかった少女――アルマージは無念を滲ませ、少年を見送った。 110 :Irregular`s Elegy:2006/11/18(土) 00 23 45.21 ID pomc27Au0 真っ赤な液体が口から吐き出され、白い線が引かれたアスファルトを汚す。 暴虐な扱いを受けるマンドリラーの全身を、潤滑液であるオイルと擦過傷が埋め尽くす。 「つまらねぇな。エックスの方が、まだ良い声で鳴いたぜ」 ヴァヴァは心底失望した顔で、桃色の頭髪を掴み上げ、灰色に濁る天へ向かせた。 青く腫れる彼女の顔に、ぱらぱらと降る雨粒がぶつかる。 マンドリラーは再び地面に叩きつけられた。 苦痛に震わす背中を、力強く振り下ろされたヴァヴァの足が踏みつける。 嬲る者と、受ける者は噴水がある公園に近づいていた。 「シグマ、いったいお前は何を望んでいるんだ……」 それを横にするケインとシグマは、お互いの凶器で拮抗を保っている。 数歩の間隔は、老人が握る銃の有利性を認識させるが、相手はレプリロイドだ。 シグマは女性型ではあるが、戦闘用のレプリロイドである。 その気になれば、短き間合いなど瞬時に消し去り、構えるビームセイバーが男を焼くだろう。 「人の……傲慢を知らず、罪を知らず、ただ静かに生きてください。――父さん」 子供をあやすように、シグマは戦闘体勢を崩さず、警告というには柔らかいもので口を開いた。 雨に濡れ、額に張り付く金髪をかき上げる。 「父さん、あなただけは……」 憂いを湛えるもので、女はケインを見つめる。 年を経て加えられた皺が寄る、老人の顔は苦渋に満ちた。 112 :Irregular`s Elegy:2006/11/18(土) 00 27 09.95 ID pomc27Au0 二人を尻目にするヴァヴァが、止めを刺さんと右肩の砲台を倒れるマンドリラーに向ける。 死を放つ銃口が、ピンク色の頭部に狙いを定めた。 「――その人から足をどけろ、ヴァヴァ!!」 轟く怒声。 少女の無慈悲な処刑が、雨霧を貫く光弾によって中断された。 白く輝くエネルギーが、飛び上がるヴァヴァの爪先を掠め、アスファルトが爆散する。 射撃は、言葉通りにマンドリラーから足をどけさせた。 「良い目をしている……」 ケインから目を離し、シグマが見たものは――怒れる少年――エックスだ。 隣に着地するヴァヴァを横目にしながら、彼女は緑光の切っ先を少年に突きつける。 「シグマ隊長…………お久しぶりです」 煙を吐き出すバスターを構えながら、少年が公園へ歩む。 エックスの挨拶に、シグマは斜めにする剣身で己のボディを隠した。 「もう、止めて下さい」 何も知らないものが聞けば、理解する事が出来ない一言。 だが、ここに居る全ての人物はそれを理解している。少年の言葉は、彼女らの心に重く圧し掛かるものだ。 闘いを止めろ、と少年は言う。 だが、答えは――無い。 118 :Irregular`s Elegy:2006/11/18(土) 00 32 44.31 ID pomc27Au0 「なら……僕はあなたと闘います」 予想はしていたのだろう、僅かにあった期待を投げ捨て、少年はシグマに向けるバスターに力を籠めた。 収束される光が、大きな銃口に集まる。 「ヴァヴァ……君とも」 少年の瞳が左に移動し、中腰になる紫紺のボディを射抜いた。 それに対し、何故、ヴァヴァは安堵の笑みを浮かべるのか。 溶接用にも似たメットの下で、どこか寂しげに、誰にも気づかれぬよう少年に薄く笑いかけた。 眩いばかりに輝く、少年のボディと右腕。――空間を軋ませる音より早く、太陽のエネルギーが突進する。 チャージバスターが放たれると同時に、シグマは半身を捻った。 動きに呼応した斬撃が、迫り来る光を乱舞させる。 激突して、千切れる力。 拡散したバスターは目標を逸れ、周囲を穿った。ベンチが弾け、噴水の一部が石材を破裂させる。 エックスが駆ける。 紅を混じらせたフットパーツが煙をあげ、蒼穹色の身体が疾走した。 走りながら、横に出された腕が何かを掴もうと蠢く。 地に沈んで昏倒するマンドリラーの身体が光り、少年のボディも再び煌めく。 『エレクトリックスパーク、Ready』 治まる発光。 そして現れるエックスの全身から――紫電が解き放たれた。 123 :Irregular`s Elegy:2006/11/18(土) 00 35 13.23 ID pomc27Au0 「ほう……」 相手の力を使う――異端の存在に、シグマは感嘆の呟きを漏らす。 凄まじい放電の産声を上げ、桃色の電流を纏うレプリロイドが出現した。 ケインも目を大きく開いて驚愕する。 彼の記憶に、エックスのような技能を持つレプリロイドは該当しない。 未知なる物への恐怖と畏怖―― だが、直ぐに合点がいったような顔をして少年を眺めた。 「なん、だ……」 「やってくれたか、クワンガー……。感謝をしなければならないな……」 ヴァヴァが意図せず後ずさり、シグマが暖かな目をして、とても満足そうに頷いた。 蜘蛛の糸のように放射される電撃が、辺りを焦がす。 据えた匂いが、駆けるエックスの後を追って流れた。 「素晴らしい力だ……。――これなら」 ちらりとケインを見やり、シグマは背にする黒衣を翻す。 そして、閑散とする後方に向けて声をかける。 「ナウマンダー。伝説のレプリロイドの力がどれほどか……君が試していいぞ」 エックスが間合いに入る。 横薙ぎされるブレイド。上体を逸らす少年の鼻先を、光刃が掠めた。 仰け反りながら、エックスは電流を籠めた拳を放つ。 直線の一撃が、竜巻のように回転するマントに絡められた。 128 :Irregular`s Elegy:2006/11/18(土) 00 39 22.99 ID pomc27Au0 黒衣の裾を掴んで目前に放ったシグマが、少年の腹部に向け蹴りを放つ。 跳ね上がるブーツを捌き、エックスは横転。その動作の最中で、電撃を放っていた。 エレクトリックスパークが黒衣に着弾し、爆発して更に放電する。 シグマはそれを受けながら、ふわりと跳躍し、大きく間合いを取る。 直撃だったが、シグマ自身にも黒のボロにも損傷は無かった。 「退くぞ、ヴァヴァ」 バスターから発射される二対の雷の球体を斬り伏せながら、シグマは姿勢を低くする少女の首元を掴む。 飛び上がる女達の足元を、蛇のような電撃が長身を叩きつけた。 地面は紙の如く引き裂かれ、無数のアスファルトの破片が宙で踊る。 「何だと!? オレは――」 ストロボする世界に目を瞬かせながら、ヴァヴァは空中で抗議した。 「退くぞ」 シグマは有無を言わさぬ口調で、退避の意向を押し付ける。 少女は荒々しく舌打ちして、電球を両腕に走らせるエックスに中指を立てた。 「…………この借りは返す。今度こそ……今度こそな」 尾を引く、ヴァヴァの捨て台詞。 134 :Irregular`s Elegy:2006/11/18(土) 00 46 59.40 ID pomc27Au0 「エックス……」 「次こそは、あなたを……」 表情を掻き消し、口の端を引き締め、エックスとは違った決意を宿すシグマ。 目前の少年と視線を激突させた後、ヴァヴァの後を追って市外への外へと消える。 ――辺りに静寂が戻る。 ケインによって、住人達が全て避難させられた街。 天からの雨足が強くなった。 道路から雨粒の跳ねる霧が立ち上がり、車道――建物と建物の空間が白みおびる。 「お姉さん……!」 緊張を抜き、体を弛緩させるエックスは倒れるマンドリラーに駆け寄った。 ぼろぼろになった服装の下で、桃色の頭髪を持つ女は打撲の後とオイルの赤を滲ませる。 エックスは跪き、彼女の身体を抱き寄せると息を確認する。 微弱ながら、マンドリラーからは生命の鼓動を感じられた。 噴水の横に立ち尽くすケインに、救済の声を張り上げる。 呆然と、自分の娘の言葉の意味を吟味していたケインは、エックスに現実の世界へと引き戻された。 胸から白いペンケースのような物を取り出しながら、二人に近づく。 ケインはマンドリラーの傍らに膝を付け、ケースを開けた。 赤い十字が描かれたケースには、薬液の入った瓶と銃型の注射器が入っていた。 138 :Irregular`s Elegy:2006/11/18(土) 00 51 43.24 ID pomc27Au0 瓶を注射器に装着し、ケインは女の白い腕にそれを刺す。押し込まれる薬液。 ガラスの胴体には、モルヒネとラベルが貼っていた。 「あの……」 「大丈夫だ」 マンドリラーの容態を心配するエックスに、片手をあげてケインは制止させる。 そして何かを言いかけて、中断する。 ――ケインの鋭い瞳が、重なり合う二人を抜けて貫いた。 「私が応急的な治療する。――君には、我々を守ってくれると助かるな」 白いベールに覆われる車道。 煙立つ霧の壁が、地を震わせてこちらに向かう巨体によって切り裂かれた。 球体に近いボディが歩み、莫大な重量が踏み込む度に黒い地面を陥没させる。 垂れ下がる右腕に仕込まれたバスターの銃口に、蝋燭のような小さき炎が灯っていた。 忌々しげに顔を歪めるケインと、疲れた顔をするエックスに現れた巨人――バーニン・ナウマンダー。 「エックス!!」 機械の目に燃え盛る狂気を揺らめかせ、〝灼熱のオイルタンク〟の異名を持つイレギュラーが咆哮した。 422 :Irregular`s Elegy:2006/11/19(日) 22 37 38.86 ID 0avwvzTg0 エックスを見下ろす紅蓮からの使者が、破壊の歩行を間合い数十メートルという所で止める。 死、その物を吐き出すバーナーを左右に振った。 陽炎を作りながら、蛍の飛行のような炎の帯が揺らめく。 「さっきは楽しめさせなくて、悪かったんだぞう!!」 規則的な間隔で建設されるビル。それらの壁を揺らす程の声量が、角の無い形状の頭から送られた。 象型のボディに垂れ下がった長い鼻が、戦闘への歓喜にか、大蛇の如く撓る。 ホテルの一室でもそうだが、ナウマンダーは戦闘狂の嗜好があるようだ。 自ら、戦いを望む――エックスが理解出来ない事の一つである。 「伝説のレプリロイド……お前を焼いてやる……!! うははははははは!!」 憎悪に勝る歓喜で哄笑し、ナウマンダーは銃器を少年に向けて構えた。 「……それじゃ、任せます」 煩わしげに、メット下の濡れる髪の毛を払う。 絶え間なく降り注ぐ雨で、髪は直ぐに垂れて簾となった。 その間で光る瞳。 己の力を過信し、あまつさえ同僚を焼殺するイレギュラーに対して、エックスは闘志を燃やす。 マンドリラーの身体をケインに預け、ナウマンダーと戦うべく立ち上がった。 426 :Irregular`s Elegy:2006/11/19(日) 22 39 34.10 ID 0avwvzTg0 青きボデイの輪郭が歪み、掻き消える。 脚部がもたらす凄まじい速度で、エックスは山のような巨体に肉薄した。 待ち受けるのは、巨人から吐き出される業火。 龍を思わす炎の塊が、空中で範囲を広げエックスを包まんとする。 エックスは目前に広がる赤を限界まで引き付け、直角に逃げた。 人間では成しえない、鋭く回避行動をするダッシュパーツ。半瞬の後、爆炎が地を焦がす。 オレンジの炎が着弾と同時に膨れ上がり、強固な筈であるアスファルトを溶かした。 一瞬にして、世界は白から赤に。 摩擦熱に煙を出す踵を引きずりながら、エックスは連続してバスターを射撃した。 陽光を媒介とした純粋なエネルギーの散弾が、ナウマンダーへと撃ち放れる。 的は大きい。 容姿を裏切らない愚鈍な動きでは、回避は不可能だ。 火球を何度も生じさせる着弾の衝撃に、ナウマンダーの巨体が揺れる。 雨ではない白が広がった。 煙幕をボディで切りつけるエックスは、巨人の右脚付近に現れる。 黒い瞳に、綺麗に磨かれた球体が映った。 背筋に走る悪寒に触発され、後ろに跳ぶエックス。 ――近くにあるトラックを越える質量が、雷撃の如く振り下ろされた。 抱えるほどの太さを持つ脚で地面を破砕させたナウマンダーに、これといった損傷は無い。 431 :Irregular`s Elegy:2006/11/19(日) 22 44 17.02 ID 0avwvzTg0 狐目が笑う。 同じく太い腕を横殴りにして、少年を牽制した。 頭を低くするエックスは、ナウマンダーに股下に逃げ場を見出し、滑るように移動する。 両足の間に向けスライディングする青き背に、叩きつけるもう一つの腕が掠めた。 綺麗な直線を描く腕は、爆弾のような威力を持つ。 アスファルトに大きく手を伸ばす罅――自分の足元を、ナウマンダーの拳が炸裂させた。 地の破片と衝撃波に後押しされながら、エックスはくるりと反転する。 背後を取り、絶好のチャンスを作り出した。 ナウマンダーが振り返るより早く、バスターをチャージ。壁のような背に、渾身の一撃を見舞う。 白光する強大な力に巨体は前のめりになり、そのまま引き倒れた。 小規模な地震を起こしたナウマンダーは、追い討ちをかけようとするエックスへ、振り向きざまに火炎を放射する。 大きくへこむ鉄の球体から、エックスは横に飛んで離れた。 大気を焼き、延長上の全てを燃焼させる炎が、右手に建造されたレストランに激突した。 家族連れを待つ飲食店は、何の予兆もなく爆発する。レストランは、自分の残滓を前の車道に吐き出した。 蒸発する雨粒の白煙。止みそうにない強い雨だが、被害を広げる炎には勝てないようだ。 「ちょこまかと、鬱陶しいんだぞう!! 大人しくしろ!!」 「――その攻撃をやめてくれたら、考えますよ。ナウマンダーさん」 ファイヤーウェーブの威力を目の当たりにし、冷や汗を垂らしながらエックスは愚にもつかない言葉を返した。 436 :Irregular`s Elegy:2006/11/19(日) 22 51 01.11 ID 0avwvzTg0 それを挑発と受け取ったナウマンダーは、少年の提案を火球で却下する。 先ほどの戦いと違い、この場は広い。 移動を限定された空間のホテルでは、フットパーツの緊急加速システムは発揮できなかったが、今はその縛りを受けない。 瞬発的に、そして小刻みに移動するエックスを、獣の唸りを奏でる炎は捉える事が出来なかった。 無意味に消費される燃料が、地を焼き、空を焼き、そして次の犠牲者を黒い乗用車に選んだ。 ――車体が、チョコレートのように溶ける様は一瞬だけしか見えない。 タンクに内包したガソリンへ引火し、炎と黒き身を周囲に拡散させた。 用の無くなったドアが矢になり、着飾るマネキンが立つ横手のショーウィンドウに突き刺さる。 ドレスを着込む人形が、砕けたガラスから飛び込む雨に晒された。 「死ね!!」 吼えながら、ナウマンダーは出鱈目に爆炎を席巻させる。 放射を続けながら、空いている手で地面を打ちつけ、跳ねるように立ち上がった。 地面に落ちることなく蒸発する雨の霧と、燃焼による煙幕が辺りを白濁させる。 無数の火柱が、煙るベールに穴を開けた。 走りながらエックスは、蛇の様をする炎の先にバスターを撃つ。相殺は出来ないが、進行を遅らせる事は出来た。 ちりちりと全身を高熱で炙られながら、直撃を避けるエックスの前方に噴水が広がった。 走り回っていて気付かなかったが、少年は置いてきた二人の元に戻ってきたようだ。 441 :Irregular`s Elegy:2006/11/19(日) 22 57 41.60 ID 0avwvzTg0 「……おいおい、あっちへ行け」 「酷い!」 マンドリラーに包帯を巻くケインが、少年の後ろに位置する巨人を見て、ぞっとしない顔をする。 小瓶に入った紫色の薬液を、女の深い傷跡に塗りこみながら、エックスを追い払うように手を振った。 憤慨するエックスの前で座り込む二人の頭上に、猫がプリントされている可愛らしい折り畳み傘。 黄色の屋根が、勢力を強める雨風を防いでいる。 地面に立て掛けられている柄の部分に、ドップラーと書かれた名札が付いていた。 簡易に雨をしのぐケイン達から目を離し、エックスは後ろから怒りを撒き散らすレプリロイドに再度対峙する。 左右の建造物が焼かれ、炎熱の通り道――地獄がそこにあった。 死の手先が、放出者に先駆けてエックスに掴みかかる。 上空に飛び上がり、巨大な炎の大蛇の胴を見下ろす。転がる空き缶や、捨てられたゴミが、地を舐める炎に全てが灰と化す。 ナウマンダーはエックスだけを敵とみなしているようで、戦闘不能のマンドリラーと非戦闘員のケインには目もくれない。 アスファルトを粉砕させながらの突進をし、ナウマンダーは燃え盛る火炎を吐き続ける。 迎え撃つは、光弾の連撃。 火柱に連なる爆発が生じ、エックスを飲み込む軌道が反れる。途中で、ファイヤーウェーブは無数の火の粉となった。 幻想的に、業火の欠片が雨と一緒に降下する。 地面が白熱する前に右手に跳び、エックスの爪先はビルの壁を叩く。 そのまま疾走し、不安定な体勢のまま青い身体が――クリーム色をした壁の道を走った。 446 :Irregular`s Elegy:2006/11/19(日) 23 01 19.39 ID 0avwvzTg0 それに、火炎が追い縋った。エックスの後ろで、建造物が次々に崩壊してゆく。 エックスが再び壁を蹴り、蒼穹色がナウマンダーの頭部の横へ。 迎撃の炎は―― 「ごめんなさい!!」 間に合わない。 光り輝くチャージショットが、丸い象形の頭を貫通する。エネルギーが右目から入り、後ろへ抜けて基盤や破片を撒くナウマンダー。 巨体が動作を停止した。だらりと、力無く右腕が下がる。 「なにか、おかしかったな……」 腑に落ちない表情のエックスが足を地に落ち着け、首を傾げた。 ホテルでも感じた違和感が、未だ拭えない。 「確かに、妙なレプリロイドだ。」 いつの間にか後ろに立っていたケインが、少年の言葉に同意する。漆黒のスーツは脱ぎ、シャツ一枚の姿になっていた。 風に揺れる赤いネクタイ。 エックスが預けたマンドリラーは、噴水の近くにあるベンチに寝かされていた。 傘はベンチの背もたれの隙間に刺さり、横になる女に黒い背広がかけられている。 寒さと冷たさに、エックスは小さくくしゃみをした。 ケインが胸のポケットから、煙草を取り出す。 454 :Irregular`s Elegy:2006/11/19(日) 23 06 23.58 ID 0avwvzTg0 「異常な巨体。愚鈍さを補う、広範囲の武器。――最初から、そのつもりで設計されたみたいだった」 「ナウマンダーさんの事、知らなかったんですか?」 そういう違和感では無かったのですけど、と口の中で呟きながら、エックスはケインに尋ねた。 火を付け、煙草を吸うケインは首を振る。 「中東地域は、私の管轄では無いのでな。君はどうだ?」 紫煙を口から吐き出しながら、ケインが問い返した。 「僕も、アイちゃんと仲悪いぐらいしか。通信してる声しか聞いて――」 ペンギンを模したメットを被る少女を思い起こし、エックスは平和な日常の記憶を辿る。 食堂や、一緒に散歩をした公園で、無線機を使い口論する二人。 陰鬱な表情に微かな笑みを浮かべて、辛辣な言葉を吐き出す少女。 大声を張り上げ、喧嘩をする無線の相手。 少女の嘘に直ぐに騙され、次の日は火を噴くように怒る。 少女はまた嘘をつき、最後には笑いながら謝っていた。 いつも口論にしているが、エックスには二人は実は仲が良いのだと、常々感じていた。 「――そうか、声だ……!!」 合点がいったエックスの顔に、理解の色が滲む。 無線の声は、いつも少女のものだった。しかし、仁王立ちのまま微動だにしない巨体の声はそれではない。 459 :Irregular`s Elegy:2006/11/19(日) 23 11 13.06 ID 0avwvzTg0 「――そうか、声だ……!!」 合点がいったエックスの顔に、理解の色が滲む。 無線の声は、いつも少女のものだった。しかし、仁王立ちのまま微動だにしない巨体の声は、それではない。 「ケイン博士、ナウマンダーさんは女の子なんですよ!」 「しわがれた声だったな、こいつは。レプリロイドとは思えない設計……まさか」 ケインが何か気付き、灰色の視線を巨体の頭から足元へと流す。 そして―― 「やはり……!!」 ケインが舌打ちしながら、素早く後退。 頭部を撃ち抜かれた筈のナウマンダーが、動きを再開した。 光が消えた片方の狐目が、二人を睨む。 驚きに全身を縛られるエックスだが、間近の地鳴らしに正気に戻った。 跳躍して、ケインと同じく後ろに下がりながら射撃する。 スイングされた腕が、バスターを打ち払った。光弾が虚空へ飛び去る。 469 :Irregular`s Elegy:2006/11/19(日) 23 16 35.74 ID 0avwvzTg0 ゆったりと進む火を吐く戦車。 生身の人間と、生態部品が基本のレプリロイドが巻き込まれれば、一たまりも無いだろう。 「エックス、遠隔誘導だ! 奴はメカニロイド――こいつを、操作している奴が居る!」 手にした煙草を投げ、ケインは声を張り上げた。 筒の先に灯っていた小さな火は、しぶき続ける水溜りで消える。 エックスは頷き、空中で何度もバスターを唸らせた。 破壊の衝撃がナウマンダーの全身を埋めるが、仰け反らせるだけで、それ以上の効果は見込めない。 爆炎による破壊も復活し、生じる赤が全てを抱きしめる。 死の抱擁は、何者にも耐えれない。被害の一つ――バス亭が溶け、地面を濡らした。 放出される火炎。 数十の爆発。 あがる火柱。 ――そして物体の死。 「殺してやる……殺してやるぞ・・・…エックス!! お前を焼いてやる!!」 怒りに燃えた少女の〝声〟が、どこからか流れた。
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マフラー🧣は、ギコっぽいぽい一般の住民である。 男性配信者。 昼配信の帝王。 可愛いマフラーを巻いている。 誰にでも悪絡みをする。